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東京セミナー「キムジャンと薬念の力」開催!


12月13日(日)東京・新宿にて。

冬が本格的に始まるこの時期にピッタリなセミナー。 旅と韓国の達人、多くの韓国を紹介する記事、雑誌をお作りになっている新見寿美江先生から、韓国食文化の王道、キムジャンと薬念の力 と題して漬け物文化の今昔のお話をしていただきました。

韓国では、冬場の野菜不足を補うために保存食として作る漬け物、キムチのことをキムジャンと言います。 今でもキムジャンボーナスが出ることもあり、家族総出で漬け込み作業にかかる大事な晩秋の行事です。 中庭で、代々伝える味には各家庭の歴史があるそうです。

写真の山盛りの塩漬け白菜は、通渡寺の11/19のキムジャン風景です。 お坊さま方が総出で漬け込み作業をしている様子です。 沢山の修行僧のためと、テンプルステイという、僧坊滞在の際には、多種のキムチやらナムルが食事に出るそうですよ。

さて、薬念(ヤンニョム)というのは、韓国料理の味の基本となる調味料、香辛料、香味野菜の総称であること。 体のためになるようにと、陰陽五行が加わって五味五色をバランスよく取り入れるという考えから 薬念の役割が重要になるということなのです。

新見先生の韓国のお友達の家庭で作るキムチ取材では、発酵を促す塩辛の存在が大きく、 またさらに、塩は粗塩でなければならないとのこと。 ミネラルの豊富さやうまみのこともさることながら、精製された塩では発酵がうまくいかないということだそうです。

家庭のキムチには、セリがかなり入っており、現代の日本の食事に失われた点を発見した思いでした。 さらに旨味の下支えは、生の牡蠣を入れてます。

ニンニク、生姜、ネギ、トウガラシなどは、殺菌効果とさらに発酵することで生まれるビタミンの力により、 整腸作用や疲労回復、美肌効果を裏付けるものなのですね。 優れた食材とのベストマッチングなのだと思いました。 白菜が今のような結球白菜になったのは、中国から伝わって研究によるもの、 まだ100年と歴史は浅いものですが、糖度が高くカリウムが豊富な肉厚の白菜は韓国土壌ならではのものとのこと。

新見先生は、各地、多くの取材を経て、昔ながらの味噌の産地が現在では味噌作りの観光地になっている淳昌コチュジャン村を 紹介してくださいました。 日本のように麹菌で発酵させるのではなく、時間をかけて大豆の発酵を乾燥と共に待つ方法は 滋養豊かな価値の高い味噌となっていくのだそうです。

韓国土壌と気候に育まれて文化となったキムジャンの食意識は儒教の教えを基礎に韓国人の健康意識の具体化。 隣の国でありながら強烈な食文化には、ますます魅力的で好奇心がわくものです。

1度行ったらまた行きたい韓国の食の旅、長年の取材のこぼれ話も面白く、また聴きたいです! 参加の皆さんもドラマの中での食や経験など通じるところが多々あり時間の足りない思いでした。 また次回をとても楽しみにしています。

セミナーの後は新宿三丁目の「ちゃん豚」へ。

おいしいお食事とともにとっても貴重なお話しを聞くことができました。


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